本をなおすということ☆

こんにちは、Qです。


本、好きです。

本好きが高じて大学は文学部に、就職は出版関連に進んだほどです。

(まぁ実際のところ、かなり消去法な選び方ではありましたが。

 少ない選択肢から選んだだけでも自主性はあったのでは、と。)


本の力を信じる一人として、この気持ちは私の保育観の柱の一つであることは

間違いないでしょう。


そんな私が保育に足を踏み入れて、秘かに心を痛めているのが

現場でなんぼでも発生する「破れた絵本」です。

まぁ、絵本以外にも玩具が壊れたりするのを見るにつけても心は痛むのですが、

「絵本」

がスペシャルといえばスペシャルに

ダントツでしくしくと痛んでいる実感があります。


もちろん、

乳児さん、幼児さんも悪気があって破っているわけではないのは重々承知の上です。


ただ、折に触れ、本を大切に扱う気持ちは、幼少の頃から子どもたちに伝えたい、

そう切実に願いつつ。

願うだけでなく、なにか実行できないか、と浅知恵をめぐらせつつ。


絵本を直すことにしました。

少しずつ。

子どもたちの目の前で。


すると、子どもたちは不思議そうな顔をしてその周りに集まってくるんですね。

「なにしてるの?」と。わらわらと。


「絵本が破れていたから、直しているんだよ」

「どうしてやぶれちゃったのー」

「どうしてだろうねー。でもたいせつに読んだら破れないから、たいせつによんでね」

「うん」


そうして、ここで登場するアイテムが、頼りになる「ブッカー」です。

(このブッカー、本の修繕のみならず園内で幅広く活躍してくれる良品なのですが、

 その話はまた後日として。)


ブッカーを修繕箇所のサイズに合わせてチョキチョキチョキ。

修繕箇所に当てて、裏紙を剥がしてシール面をツツツー、っと押し当てていくと

あーら不思議!

破れた本がたちまち元通り!とまではいかなくとも

ほどよく繕われてめでたしめでたし。

「ほら、なおったよー」

という、修繕の流れを目の当たりにした子どもたち。


「なおすのやってみたい!」

「この絵本も破れてたよ!」


といつのまにやら、

直すのを一緒に手伝ってくれる子。

破れた本を持ってきてくれる子。


こうやって、少しでも

自分たちが日ごろ読んでいる絵本が

破れたら直す人がいるんだなー、というのを

可視化して意識してもらうこと。

それが子どもたちが本を大切にすることに少しでもつながっていけばと願います。


ほら、今日も破れた絵本を持ってきてくれた子がいましたよ。


ではまた、次回お会いしましょう!お元気で!





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